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電話番号の維持・保管方法 — 使わない番号を残すには

使わなくなった電話番号を維持する方法は複数ある。大手キャリアの番号保管サービス・最安プランへの変更・eSIM副回線としての維持・MNPによる格安SIMへの移行が主な選択肢だ。

維持コスト・維持期間・番号の活用頻度によって最適な手段は変わる。この記事では各方法の仕組みと選び方の考え方を整理する。


なぜ使わない番号を残すのか

電話番号を残したい状況は、大きく次の3つに分類される。

状況1: 一時的に使わない期間がある 海外への長期出張・留学・入院など、一時的に日本の回線が不要になる期間が発生する場合。この期間が終われば再び使うため、番号は手放したくない。

状況2: サブの番号として保持しておきたい メインの番号を変えたが、旧番号への着信を一定期間受けたい。あるいは、銀行・金融機関・行政サービスに登録した番号を変えずに維持したい。

状況3: 海外移住に際して日本の番号を手元に置いておきたい 日本の銀行口座・証券口座・行政手続きにおけるSMS認証が日本の電話番号に紐づいており、番号が変わることで手続きが煩雑になるリスクを避けたい。

どの状況に該当するかによって、最適な維持方法が異なる。


方法1: 大手キャリアの番号保管サービス(休止)

番号保管サービスとは

NTTドコモ・au(KDDI)・ソフトバンクは、電話番号を維持したまま回線を休止状態にできる「番号保管サービス」(休止サービス)を提供している。

サービスの特徴は以下の通りだ。

  • 電話番号は維持される: 解約ではなく「休止」状態のため、番号は手放さずに保持される
  • 通話・SMS・データ通信は利用不可: 休止中は回線が停止した状態になる
  • 月額料金が発生する: 通常の契約プランの月額よりも低い保管料がかかる有料サービスだ
  • 保管できる期間の上限がある: 各社によって最大保管期間が定められている

向いているケース

番号保管サービスが適しているのは、「一定期間だけ回線を使わず、その後確実に再開する予定がある」ケースだ。

  • 海外留学・長期出張で1〜2年ほど日本に戻らない
  • 入院・療養中で一時的に通信手段が不要になる

期間が長くなると維持コストが積み上がる。最大保管期間を超えると解約扱いになる場合があるため、利用規約の確認が必要だ。

各社の保管料・最大期間の確認方法

具体的な料金・最大保管期間はキャリアによって異なり、変更される可能性がある。以下の公式ページで最新情報を確認すること。

  • NTTドコモ: ドコモ公式サイト「番号保管(電話番号保管)サービス」のページ
  • au(KDDI): au公式サイト「一時休止(番号保管)」のページ
  • ソフトバンク: ソフトバンク公式サイト「電話番号・メールアドレスお預かりサービス」のページ

楽天モバイルは現時点で番号保管サービス(休止サービス)を提供していない。楽天モバイルを契約中の場合は、他の維持手段を検討することになる。


方法2: 最安プランへの変更で番号を維持する

解約せずにプランを変更する

解約すると電話番号は消える。解約せずに最安・最小容量のプランへ変更することで、番号を保ちながら月額コストを最小化できる。

この方法の特点は以下の通りだ。

  • 通話・SMS・データ通信が引き続き使える: 休止と異なり、最低限の通信機能は維持される
  • 番号保管サービスより月額が高い場合がある: 最安プランでも番号保管料より高くなるケースがある
  • いつでも元のプランに戻せる: 利用頻度が上がればプランを変更すればよい

大手キャリアの最小容量プランへの変更

NTTドコモ・au・ソフトバンクは、データ容量の少ない低価格プランを提供している。フルサービスのプランから最小プランへ変更することで、月額コストを下げながら番号を維持できる。

ただし「最も安いプランへ変更するだけ」では、番号保管サービスより月額が高くなる場合がある点は留意が必要だ。

サブブランド・オンライン専用ブランドへの変更

ahamo(NTTドコモ)・povo2.0(au)・LINEMO(ソフトバンク)などのオンライン専用プランは、大手キャリアの本体プランよりも低価格で利用できる。番号を変えずに乗り換えられるため、コスト削減の選択肢になる。

特にpovo2.0は基本料0円の構造を持つ。ただし「180日以内にトッピングの購入、または一定額以上の通話・SMS利用がない場合、契約が停止・解除される可能性がある」という利用条件がある(2026年6月時点)。詳細はpovo公式サイトで確認すること。


方法3: eSIM副回線として維持する

副回線という選択肢

現在のメイン回線を別のSIMに変更しつつ、旧回線をeSIMの副回線として維持する手段がある。この方法は「番号を保持するだけでなく、緊急時の予備回線としても機能させる」ことが目的の場合に有効だ。

副回線を活用した番号維持の考え方は、「副回線の選び方 — 通信障害に備える日本市場ガイド」で詳しく解説している。

eSIMで副回線を持つ利点

  • デュアルSIM対応端末なら、メイン回線を維持したまま旧番号のeSIMを追加できる
  • 海外旅行中も日本の番号で通話・SMS受信ができる(データ通信は旅行eSIM側で行う)
  • 物理SIMを差し替える必要がなく、端末の設定画面から切り替え可能

旅行中のデュアルSIM運用については「海外旅行でのデュアルSIM活用」を参照してほしい。

eSIMとして維持する際の注意点

  • eSIMプロファイルを端末から削除すると、再インストールにはキャリアへの再発行申請が必要になる
  • 機種変更時はeSIMプロファイルの移行手続きを適切に行う必要がある
  • povo2.0等、最低利用条件のあるプランをeSIM副回線として使う場合は、条件の管理が必要だ

方法4: MNPで格安SIM(MVNO)へ移行して維持する

MNPを使った番号維持

MNP(番号ポータビリティ)を使えば、電話番号を変えずにキャリアを乗り換えられる。大手キャリアから格安SIM(MVNO)へMNPで移行することで、番号を保持しながら月額コストを抑えられる。

MNPの仕組みについては「MNP(番号ポータビリティ)とは — 手順・費用・注意点」で詳しく解説している。

MVNOへの移行で注意すること

MVNOは大手キャリアと比べて月額料金が低い傾向があるが、以下の点を事前に確認することが必要だ。

  • 契約期間・最低利用期間: プランによっては一定期間の縛りがある。契約条件の読み方は「契約期間・違約金・初期費用 — 契約条件の見方」で解説している
  • 初期費用・事務手数料: MNP転入時に初期費用が発生する場合がある
  • 通信速度: MVNOは混雑時間帯(昼・夕方)に速度が低下する傾向がある。緊急時の通信手段として使う場合は品質も考慮すること

MVNOで最安プランを選べば、大手キャリアの番号保管サービスよりも低コストで番号を維持できるケースがある。ただしMNPの手続きには一定の手間がかかる点と、再度大手キャリアに戻りたい場合もMNPが必要になる点を念頭に置くこと。

SIMスワップリスクへの注意

番号を長期間維持する際は、電話番号を乗っ取る「SIMスワップ詐欺」のリスクにも注意が必要だ。特にキャリアの本人確認が弱い場面では、第三者が不正に電話番号を奪うリスクがある。詳細は「SIMスワップ詐欺とは — 手口・兆候・防ぎ方」を参照してほしい。


海外移住時の番号維持の考え方

日本の番号が必要になる場面

海外移住後も日本の電話番号が必要になるケースは、主に以下の通りだ。

  • 銀行・証券口座のSMS認証(ワンタイムパスワード)
  • 行政サービスのオンライン手続き
  • 日本国内の取引先・知人との連絡

これらの利用がどれほど頻繁に発生するかを見極めることが、番号維持コストに見合うかどうかの判断基準になる。

海外移住時の維持手段の選択

維持方法向いているケース
番号保管サービス移住期間が1年以内で通信は不要。帰国後に再開予定
最安プラン or povo2.0年に数回は通話・SMSを使う。維持コストを抑えたい
eSIM副回線として維持デュアルSIM端末で旧番号も引き続き受信したい
MNPで格安SIMへ移行移住が長期間になり、より低コストで番号を維持したい
解約(番号を手放す)日本の番号が今後ほぼ不要になる見込みが高い

海外からの操作が難しい手続き

番号保管サービスへの申込み・プラン変更・MNP手続きは、多くのキャリアがオンラインから対応しているが、本人確認書類のアップロードや日本国内の住所への書類送付が必要になる場合がある。移住前に手続きを完了しておくか、手続きのタイミングを計画することを推奨する。


番号維持コストの考え方

具体的な料金は各社・各プランにより異なり変更されうるため、この記事では金額を掲載しない。以下の観点で自分に合った手段を比較することを推奨する。

比較軸確認する内容
月額コスト番号保管料 vs 最安プランの月額 vs MVNOの最安プラン月額
維持期間何ヶ月・何年間維持するか。番号保管には最大期間の上限がある
通信機能の要否維持中も通話・SMS・データ通信を使うか否か
再開・解約の容易さ番号を再利用する際の手続き負担
手続きのしやすさオンラインのみで完結するか、店舗が必要か

現在の各プランの料金・条件は変動するため、SimFinderの国内SIM検索で最新のプランを比較することを推奨する。


番号維持時の管理注意点

最低利用条件の管理

povo2.0のように「一定期間内の利用がなければ契約停止・解除になる」プランで番号を維持する場合、カレンダーにリマインダーを設定するなど、定期的に条件を満たす仕組みを作ることが必要だ。

緊急時に「番号が使えなくなっていた」という事態を防ぐため、年に数回は通話・SMSの動作確認をすることを推奨する。

eSIMプロファイルの保持

eSIMとして維持している場合、端末からプロファイルを削除しないよう注意する。削除した場合、再インストールにはキャリアへの再発行申請が必要になり、即時復旧は難しい。

機種変更時にはeSIMの移行手順を事前に確認し、旧端末からプロファイルを削除する前に新端末への移行を完了させること。

不正利用への備え

使わない番号でも、電話番号が銀行や各種サービスのSMS認証先として登録されている場合は注意が必要だ。長期間放置している番号が不正に利用される(SIMスワップ詐欺)リスクを念頭に置き、キャリアのセキュリティ設定(口頭確認パスワードの設定など)を活用することを推奨する。


よくある質問

番号保管サービスは楽天モバイルにもありますか?

楽天モバイルは現時点で番号保管(休止)サービスを提供していません。楽天モバイルで番号を維持したい場合は、最小プランへの変更またはMNPで他社に移行してから維持する方法を検討してください。

解約してしまった番号は復活できますか?

原則として、解約後に同じ電話番号を再取得することはできません。解約と同時に番号はキャリアに返却され、一定期間後に別の利用者に割り当てられます。番号を手放す前に、本当に不要かどうかを十分に確認してください。

旧番号に登録してある各種サービスの認証はどうなりますか?

解約や番号変更を行う前に、銀行・証券・SNS・行政サービスなど、現在の番号でSMS認証を行っているサービスの登録情報を更新しておくことが必要です。更新を忘れると、番号変更後にそれらのサービスにログインできなくなるリスクがあります。

MNP後もeSIMとして使い続けられますか?

MNP転出後、転出元キャリアのeSIMプロファイルは無効になります。MNP転入先のキャリアが対応していれば、転入先でeSIMを発行してもらえます。MNP後のeSIM設定については各キャリアの公式手順を確認してください。


まとめ

使わない電話番号を維持する主な選択肢を整理する。

方法特徴向いているケース
番号保管サービス(休止)通信機能が停止、保管料が必要、最大期間あり一時的な休止で確実に再開する
最安プランへ変更通話・SMS継続可、月額を最小化低頻度で使う可能性を残したい
eSIM副回線として維持メイン+旧番号を1台で維持予備回線としても活用したい
MNPで格安SIMへ移行番号は変えずに月額コストを抑える長期間低コストで維持したい
解約コストゼロだが番号は消える今後ほぼ使わないと確信できる場合

番号維持コストが実際の利用価値を上回ると判断したら、解約を選ぶことも合理的な決断だ。逆に銀行・金融・行政サービスのSMS認証が紐づいている番号は、変更手続きの手間を考慮した上で維持コストと天秤にかけることを推奨する。

各社の番号保管サービスの最新条件・プランの月額は、各キャリアの公式サイトまたはSimFinderの国内SIM検索で確認してほしい。

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