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MNP(番号ポータビリティ)とは — 手順・費用・注意点

MNP(Mobile Number Portability、番号ポータビリティ)を使えば、今の電話番号をそのままにしてキャリアを変更できます。

2021年に転出手数料が原則無料化され、2023年にはワンストップ方式が始まりました。

乗り換えのハードルは大幅に下がっています。

この記事では、MNPの仕組み・2つの手続き方式・注意点を整理します。


MNPとは

MNP(Mobile Number Portability)は、現在の電話番号を維持したままキャリアを変更できる制度です。

ITU-T勧告Q.769.1(1999年)でSS7シグナリングにおける番号ポータビリティ対応が規定されています。

1997年にシンガポールが世界初の実施国となり、日本では2006年10月に導入されました。

電話番号は個人の連絡先として定着しているため、「番号が変わるから乗り換えたくない」という障壁を取り除くのがMNPの目的です。


2つの手続き方式

日本のMNPには、ワンストップ方式予約番号方式の2つが存在します。

ワンストップ方式(2023年5月24日開始)

乗り換え先のキャリアサイト(またはアプリ)だけで手続きが完結する方式です。

  1. 乗り換え先のWebサイトで「ワンストップMNP」を選択して申し込む
  2. 現在のキャリアのマイページに自動遷移し、重要事項を確認してログイン
  3. 手続きが完了すると、現在のキャリアとの契約が自動的に解約される

現在のキャリアに電話したり予約番号を取得したりする必要がなく、ワンストップで完了します。

2023年5月24日時点の対応事業者はNTTドコモ・KDDI(au)・ソフトバンク・楽天モバイル・日本通信です。対応事業者は順次拡大中です。未対応のキャリアでは予約番号方式を使います。

予約番号方式(従来の方式)

2段階の手続きが必要な従来の方式です。

  1. 転出元キャリアでMNP予約番号を取得する(Web・アプリ・店頭・電話)
  2. 予約番号の有効期限(取得日を含む15日間)内に乗り換え先のキャリアで申し込む

MNP予約番号の有効期限は取得日を含めて15日間です(NTTドコモFAQ確認済み)。多くのMVNOでは申し込み時に残日数10日以上を要求します。

取得後はすぐに手続きを開始することが推奨されます。ワンストップ方式に未対応のMVNOへ乗り換える場合は、この方式を使います。


費用(転出手数料)

総務省の「携帯電話・PHSの番号ポータビリティの実施に関するガイドライン」改正(2021年4月1日施行)により、MNPの転出手数料はオンライン手続きで原則無料になりました。

  • Webサイト・アプリでの手続き: 原則無料
  • 店頭・電話での手続き: 1,000円(税別)以下(ガイドラインの上限)

NTTドコモは2021年4月1日から店頭・電話を含めて全て無料化しています。他の大手キャリアも同様に対応しています。乗り換え先への転入手数料も無料が一般的です(初期費用・事務手数料とは別)。


乗り換え前に確認すべき注意点

キャリアメールの取り扱い

@docomo.ne.jp・@au.com・@softbank.ne.jp などのキャリアメールは、乗り換えと同時に原則使えなくなります。

継続して使いたい場合は、各キャリアが提供するメール持ち運びサービスに申し込みます。月額330円程度(税込)の有料サービスです。

各キャリアが定める期間内に申し込みが必要です。申し込み可能期間はキャリアにより異なります(NTTドコモは解約日を含む31日以内。解約当日の同時申し込みも可)。

Gmailやその他の独自ドメインメールを主な連絡先としている場合は影響がありません。

端末の分割払い残債

スマートフォンの代金を分割払いしていて残債がある場合でも、MNPは可能です。ただし残債は乗り換え後も支払い義務が残ります。

一部のキャリアでは一括返済を求める場合があります。自分の契約条件を事前に確認してください。

解約タイミングと日割り計算

多くのキャリアは月額料金を日割りせず、1日でも利用した月は1ヶ月分の料金を請求します。月の途中で解約した場合でも満額が請求されるケースが多いです。

月末近くに乗り換えることで料金上の損失を少なくできます。

新しいキャリアの料金開始日も確認しておきましょう。

二段階認証・SMSの移行

銀行・証券・各種サービスの二段階認証が現在の電話番号に紐づいている場合、乗り換え後も同じ番号でSMSを受信できるため基本的に問題ありません。

ただし番号移行が完了するまでの数時間〜1日程度は、SMSが届きにくくなる場合があります。

重要な認証作業は乗り換え手続きの前後に行わないことが無難です。

SIMロックの確認

2021年10月1日以降に発売された端末はSIMロック禁止の規制対象となっており、原則SIMフリーです。それ以前に購入した端末が別のキャリアのSIMを使えるか事前に確認が必要です。


SimFinderで乗り換え先を比較する

乗り換えの仕組みを理解したら、次のステップは「どのキャリア・プランが自分に合うか」を調べることです。

料金だけでなく通信品質・eSIM対応・データ容量で絞り込むには、SimFinderの国内SIM検索でMNO・サブブランド・MVNOを一括比較できます。

MNO vs MVNO比較ガイドも参考にしてください。

また、どのくらいのデータ量が必要かを把握してから比較すると選びやすくなります。データ通信量の目安で自分の使用量を確認できます。

乗り換えに必要な費用や料金感をざっくり把握したい場合は、格安SIMの選び方完全ガイドも参考になります。

MNP・MVNO・eSIM・SIMロックなどの専門用語の定義は「SIM・モバイル通信用語集」にまとめています。


まとめ

項目内容
転出手数料オンライン手続きは原則無料(2021年4月〜)
ワンストップ方式2023年5月24日開始。乗り換え先のWebだけで完結
予約番号方式転出元から予約番号を取得(有効期限15日間)後に申し込み
キャリアメール乗り換えで原則使用不可。持ち運びサービス(月額330円程度)で継続可
端末残債残債は乗り換え後も継続。一括返済を求めるキャリアもあり
解約タイミング月末近くが料金上の損失を少なくできる